考察
本試験から、自然のおける野生植物の多くは、木枯れ落ち葉の中に自生しているが、
枯れ落ち葉の存在するところには、必ず枯れ落ち葉を「エサ」として生きる木材腐朽菌が棲息している。
したがって、枯れ落ち葉のあるエリア内に種子がこぼれ発芽し、発根すれば、即時に木材腐朽菌の菌糸に遭遇し、
この菌社会とともの生きなければならない。
地上に構築されている菌社会からみれば、植物の種子は侵入者であり、発芽した小さな植物は新参者だからである。
高等植物が地上の主役のように見えるが、本当の支配者は「木材腐朽菌」である。
地球で最も強大な生物が「木材腐朽菌」である。恐竜ではない。
枯れ葉は毎年産生するから、木材腐朽菌は「エサ」の困らないからである。
2億8500万年、この枯れ落ち葉を食べて生き続けてきた地球最強の生物である。
これからも、地球の歴史と共に歩む菌である。
この菌を農業は無視してきた。
そのために「農薬農業」しなければならない。
病害菌の天敵が木材腐朽菌であるが、畑には天敵の木材腐朽菌が端役になっているからである。
病害菌は近代化学農業が生み出し繁殖させた菌である。
畑に開墾した途端に菌社会で「下剋上」が起こっている。
これを初期の菌社会に戻すには、木材腐朽菌と共生した苗木と、木材腐朽菌が主役の圃場が必須条件である。
接ぎ木苗は一時しのぎの技術でしかないからである。
耐病性品種の育種も・・・絶対ではないからである。新パナマ病でバナナは壊滅した・・・・。
化学農薬・・育種では・・・耐性菌に勝てないからである。
木材腐朽菌接種10日後の状態
根毛は姿を消し、全ての根が木材腐朽菌と共生した「菌根」になっている。
植物の根は、木材腐朽菌の有無で、環境に適応して根の性質、構造を変化させていることが実証された。
植物の根は木材腐朽菌との共生を望んでいる。
これは、どういう意味を持っているのか。
これまで、農業では、木材腐朽菌を無視、削除して、他の菌の研究に重点を置いてきた。
光合成補完のためである。
植物が木材腐朽菌と共生する理由は何か。
病害菌対策である。
土壌劣化防止のためである。
乾燥に耐えるためである。
多湿に耐えるためである。
高温に耐えるためである。
低温に耐えるためである。
微量要素不足を防ぐためである
鉢に植えて菌根形成を待っている状態。
根毛から菌根に代わることが出来るのか・・・・。
発根を始めたイソギク苗の根部を木材腐朽菌が生きている
SmartMax クチクラ ガード液に浸漬して、
根木材腐朽菌を接種する
木材腐朽菌接種試験 自根苗生産、土壌病害菌抑止、阻害による無農薬栽培実証
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木材腐朽菌が棲息しない「赤玉土」に挿し木した「イソギク」の根。
全ての個体の根が「根毛」を持った根である。
本試験は、日本再生循環緑化研究所で新発見した「木材腐朽菌」が、
根毛を持った植物に木材腐朽菌を接種することで「菌根」を形成させることが出来るのか・・・という、
植物と光合成理論の根幹に迫るものである。
一般の植物が木材腐朽菌に遭遇したとき、根は根毛から「菌根」に代わることが出来るのか。
なぜ変更するのか。
こういうことは、地球陸上の植物の自生地で、普通に行われているのではないか。
それを実証する試験である。
なぜ、木材腐朽菌と共生するのか・・・・
完全無農薬栽培にこの「菌根」の具備は重要な二つの意味を持っている。
一つは、木材腐朽菌の菌糸は「光合成」をサポートしていることが「菌従属植物」のエネルギー調達の研究から明らかになったからである。
植物にとって自然は優しくはない。
充分な光合成を行える日は少ない。
常にエネルギー不足状態であるといっても過言ではない。
それでも、種族を維持しているのが地球の全般に共通したものである。
光合成補完と木材腐朽菌の関係は、この試験で説明が可能である。
二つ目は菌根菌が植物の根域のエンドファイトとなり、
病害菌の拮抗菌となることが日本再生循環緑化研究所の圃場実験で明らかになったからである。
培養土 挿し床
赤玉土 小粒
供試作物
トマト 脇芽
トマト 台木品種 脇芽
イソギク クリセンマム
各種苗木生産の基礎的実証 栄養繁殖苗及び自根苗の菌根形成とエンドファト構築
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